毎度ありがとうございます。
イソー・インターナショナル安田でございます。
前回に引き続き、悪徳ポスティング業者の恐ろしい手口をご紹介します。
さて、前回はポスティング業者が
低いカバー率の配布を提案してきた場合、
気を付けたほうが良いというところまででした。
低カバー率であることを利用して、不正を行う可能性があるということです。
実際、低カバー率の提案をした業者は、
どのような悪行を行おうとしているのでしょうか。
悪徳業者であろうが優良会社であろうが、
カバー率の低い案件の場合は
お客様に必ずご納得いただくポイントがあります。
それは、
「カバー率が低い=エリア内で投函されていない物件が多くなるということ。
なので、お客様ご自身による投函チェックや、
モニター使用による投函チェックを行った場合に、
投函の事実が見られないという結果が出る可能性が少なからずあり得る」
という点です。
理論的には当然のことでありますが、
お客様が投函チェックをした際にチラシが入っていないが
どういうことかと問い合わせされてから説明するよりは、
事前に説明してあげるほうが親切です。
弊社でも、カバー率低い内容でご依頼頂いた場合、このような説明は必ずします。
しかし悪徳業者というのは、上記の了解事項を悪用し、
一気に間引き配布を実施するのです。
間引き配布とは、例えば豊島区池袋2丁目に2,500部投函してくれ
と依頼があったとしましょう。
実際は4,000部以上投函できますから、投函されていない物件はかなり出ますよ、
という説明を行います。
それをいいことに、2,500部投函しなければならない池袋2丁目に、
例えば1,000部しか投函しない、という手配を行うわけです。
このとき、現場で配布を行うスタッフの9割以上は
実際の依頼数が2,500部であることなど知らされていません。
ずいぶんオイシイ案件だなあ、などと思いながら、
会社から言われた通りに配るだけです。
現場スタッフには1,000部だけ配らせ、
クライアントには2,500部配ったと虚偽の報告を行います。
現場スタッフへの報酬額の相場はどこの会社もたいして変わりませんから、
単純に考えて優良ポスティング会社と比べ、
コストは60%カットしていることになります。
当然、クライアント様へ提示する配布単価は、
優良ポスティング会社と比較して、かなり安くできるわけです。
ここに繋がってくるので、単価が相場より安く、
カバー率の低い提案をしてくるポスティング会社は警戒すべきなのです。
コレをやられた場合、お客様の立場からは、
正直見破るのはかなり難しいのが現実です。
しかもヤツらは、反響率の高いチラシ(例えばデリバリーピザ屋さんのチラシ)
はこのような間引きは行わず、
不動産など、反響率がそもそも低いチラシを配るときのみ
間引きを行う傾向にあります。
もともと反響率の高いチラシで間引きを行うと、
反響数が露骨に下がるのでバレやすくなってしまいますが、
反響率がそもそも低いものだと、
間引きしたから反響がないのか、そもそも反響が出ていないのか、
の判断がお客様には不可能なため、不正がバレづらいからです。
あまりに悪質すぎるやり口に、
伊藤もこの表情。

この不正を看破するには、GPSデータを提出してもらう手段が有効です。
カバー率が低い案件の場合、GPSデータを見ると、
概ねどこの物件に配布を行ったのかがわりとハッキリわかります。
その物件の戸数をすべて現場に行って確認し、
戸数の合計が明らかに依頼部数を下回っている場合はアウト気味です。
ちょっと面倒な方法かもしれませんが、
悪徳業者への牽制の意味でも、やってみる価値のある方法です。
また、カバー率の低さを利用してこのような不正を行われる可能性があるなら、
多少単価が上がってもカバー率を上げて配ってもらうのも、方法の一つではあるでしょう。
というわけで、
今回ご紹介した手口はわりとポピュラーでありながら証拠を掴みづらいという非常にやっかいなものです。
こういった方法で不正をする業者があるということを念頭におき、
ひっかからないよう注意しましょう。
もちろん我々はそういった悪徳業者を発見次第告発し、
悪徳業者など無い業界にすべく尽力していく所存でございます。